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地域で受入れられる地域向けマーケティングを理解する〜外注に頼りきりにならない社内にマーケティング脳を育てる〜
【第1章】の内容を動画とテキストでご視聴いただけます。
【第1章】 地域マーケティングの考え方を知る.pdf
1-1. 地域ビジネスのためのマーケティングの基本
そもそもマーケティングとは?
まず最初に、「そもそもマーケティングって何?」というお話をします。 言葉は聞いたことがあるけれど、いざ説明しようとすると難しいですよね。 マーケティングとは「無理な売り込みをしなくても、自然に売れていく状態を作ること」です。
マーケティング = 売れる仕組
なぜそう言えるのか、理由はシンプルです。 多くの人は「マーケティング=広告を出して集客すること」や「営業マンが商品を売り込むこと」だと思っています。でも、それはマーケティングのほんの一部に過ぎません。 本当のマーケティングは、お客様の方から「あなたのお店に行きたい」「あなたから買いたい」と言ってもらえるように、準備を整えることなんですね。
例えば、あるパン屋さんの話をしましょう。 「美味しいパンを作ったから買ってくれ!」と駅前でビラを配り続けるのが「売り込み」です。
これだと、お客様は「売りつけられた」と感じてしまうこともありますよね。
一方で、「焼きたてのクロワッサンの香りを店の外に流す」「看板に『朝7時開店、出勤前の朝食にどうぞ』とターゲットへのメッセージを書く」「インスタで美味しそうな写真を載せる」といった工夫をするとどうでしょう?
お客様は「いい匂いだな」「朝ごはんに丁度いいな」と自分から興味を持ってお店に入ってきますよね。これが「マーケティング」です。
つまり、皆さんがこれから学ぶのは、必死に「買ってください!」と頭を下げる方法ではなく、お客様が「欲しい!」と手を挙げてくれる仕組み作りなんです。
この「自然に売れる仕組み」を作ることができれば、経営はぐっと楽になりますし、何よりお客様に喜ばれます。まずはこのマーケティングの定義をしっかりと頭に入れておいてください。
全国向けと地域向けマーケティングの決定的な違い
ではマーケティングの基本が分かったところで、次に大切なことをお伝えします。
全国向けのマーケティングと、地域向けのマーケティングは、まったくの別物です。大手企業のやり方をそのまま真似しても、地域ビジネスではうまくいきません。
なぜなら、全国向けと地域向けでは、お客様との関係性がまるで違うからです。
全国向けのビジネスは、たくさんの人に広く浅くアプローチします。
一方、地域ビジネスは、限られたエリアの人に深く、長くつながることが求められます。この違いを理解しないまま集客をしても、空振りに終わってしまいます。
具体的な違いを3つ挙げてみましょう。
1つ目は「商圏の広さ」です。
全国向けビジネスは日本中、あるいは世界中がお客様です。でも地域ビジネスは、お店から徒歩で5分や車で10分などの範囲がメインの商圏。届けるべき相手の数がまったく違います。
2つ目は「信頼の築き方」です。
全国向けでは、ブランドイメージや広告の力で信頼を得ます。でも地域ビジネスでは、「あの店の店長さん、感じがいいよね」「〇〇さんが通ってるお店らしいよ」という口コミや人づてのつながりが信頼の源になります。
3つ目は「リピートの重要性」です。
全国向けなら、新規のお客様を次々と獲得し続けることも可能です。しかし地域ビジネスは商圏が限られていますから、一度来てくれたお客様に何度も来ていただくことが生命線になります。
地域ビジネスのマーケティングで大切なのは、「狭く・深く・長く」です。広く浅くではなく、限られた商圏のお客様と深い関係を長く続けること。これが地域マーケティングの基本戦略となるのです。
地域ビジネスが押さえるべき3つの原則
ここまでで、マーケティングの本質と、地域ビジネス特有のポイントをお伝えしてきました。
では、具体的にどんなことを意識すればいいのでしょうか。
地域ビジネスが押さえるべき原則は、「届く」「見つかる」「選ばれる」の3つです。この3つが揃ったとき、安定した集客が実現します。
なぜこの3つなのか、理由をお話しします。
いくら良いサービスを提供していても、まず存在を知ってもらわなければ始まりません。これが「届く」です。
次に、お客様が「美容室に行きたい」「ランチを食べたい」と思ったときに候補に上がらなければ、選ばれようがありません。これが「見つかる」です。
そして最後に、複数の候補の中から「ここにしよう」と決めてもらう必要があります。これが「選ばれる」です。
では具体例で説明しましょう。
たとえば、駅前にある整体院を想像してください。
「届く」とは、その整体院の存在が地域の人に知られている状態です。SNS、チラシ、看板、口コミなどで認知されていること。
「見つかる」とは、「肩こりがひどいな、どこか整体ないかな」とスマホで検索したとき、Googleマップや検索結果に出てくること。
「選ばれる」とは、いくつかの整体院を比較したときに「ここが良さそう」と思ってもらえること。
口コミの評価が高い、ホームページを見たら院長の人柄が伝わる、料金が明確で安心できる。こういった要素で「選ばれる」状態をつくるのです。
この3つのうち、どれが欠けても集客はうまくいきません。「いいサービスなのにお客様が来ない」という悩みは、この3つのどこかに穴があるということ。ぜひ、ご自身のビジネスを「届く」「見つかる」「選ばれる」の観点でチェックしてみてください。
1-2. 集客が不安定になる本当の理由
よくある集客の失敗パターン5選
ここからは、集客がうまくいかない原因を深掘りしていきます。
地域ビジネスの集客でよくある失敗パターンは、大きく5つあります。これを知っているだけで、同じ過ちを避けることができます。
では、5つのパターンを順番に見ていきましょう。
1つ目は「SNSを始めたけど続かない」です。
Instagramを開設したものの、何を投稿していいか分からず、3ヶ月で更新が止まる。これ、非常に多いパターンです。SNSは継続が命なので、続けられない状態で始めても成果は出ません。
2つ目は「ホームページを作って満足してしまう」です。
お金をかけて立派なホームページを作ったものの、その後まったく更新していない。これでは、お店の前に看板を立てたまま埃をかぶらせているのと同じです。
3つ目は「流行りの施策に飛びつく」です。
「今はTikTokだ」「LINE公式アカウントがいいらしい」と聞くたびに新しいものを始めては中途半端になる。一つひとつが育つ前に次へ行ってしまうので、どれも成果が出ません。
4つ目は「値引きに頼りすぎる」です。
クーポンや割引で集客しても、値段だけで来たお客様はリピートしにくい。利益も削られて疲弊するという悪循環に陥ります。
5つ目は「全部自分でやろうとする」です。
SNSも、チラシも、ホームページも、全部オーナーひとりで抱え込む。本業がおろそかになり、結局すべてが中途半端になります。
いかがでしょうか。「あ、自分も当てはまる」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
でも大丈夫です。この講座で、これらの失敗を避ける方法をしっかりお伝えしていきますので、安心して次の講義へ進んでください。
「場当たり的な集客」と「仕組み化された集客」の差
失敗パターンを見てきましたが、では成功する集客とは何が違うのでしょうか。
集客には「場当たり的な集客」と「仕組み化された集客」の2種類があり、安定した成果を出すには「仕組み化」が必要不可欠です。
なぜ場当たり的な集客ではダメなのか、その理由をお話しします。
「場当たり的な集客」とは、「今月ヒマだからチラシを撒こう」「売上が落ちたからSNSを頑張ろう」というように、困ったときだけ動くやり方です。これだと、効果が出たり出なかったりが運任せになります。しかも、毎回ゼロから考えるので時間も労力もかかります。
一方、仕組み化された集客は違います。「毎週火曜にSNSを更新する」「月初にGoogleビジネスプロフィールの情報を見直す」「来店したお客様には必ずLINE登録を案内する」というように、やることと頻度が決まっています。考えなくても体が動く状態、これが仕組み化です。
では具体的な違いを比較してみましょう。
「場当たり的な集客」は、忙しいときは放置、ヒマなときだけ慌てて動く。だから成果にムラがあり、常に不安を抱えています。
「仕組み化された集客」は、忙しくても決まったことを淡々と続ける。だから成果が安定し、先の見通しが立ちます。
これは、歯磨きと同じです。毎日決まったタイミングで、決まったことをやる。特別なことではなく、日常のルーティンにする。これが仕組み化の本質です。
覚えておいてください。集客は「頑張るもの」ではなく「回すもの」です。
この講座では、皆さんが無理なく回し続けられる集客の仕組みを一緒につくっていきます。
業者任せは危険!社内に「マーケティング脳」が必要な理由
第1章の最後に、とても大切なことをお伝えします。
結論を先に言いますと、集客を業者に丸投げするのは危険です。社内に「マーケティング脳」を持つ人が必要不可欠です。
なぜ業者任せが危険なのか、理由は3つあります。
1つ目は「あなたのビジネスを一番分かっているのはあなた自身」だからです。
外部の業者は、マーケティングのプロかもしれません。でも、あなたのお客様のこと、地域の特性、お店の強みを、あなた以上に理解している業者はいません。その理解なしに作られた広告やホームページは、どこか的外れなものになりがちです。
2つ目は「依存すると身動きが取れなくなる」からです。
すべてを業者に任せていると、「この数字は何を意味するの?」「次に何をすればいいの?」が自分で判断できなくなります。業者を変えたくても変えられない、費用を削りたくても削れない。そんな状態に陥ってしまいます。
3つ目は「スピード感が落ちる」からです。
地域ビジネスでは「今週末、雨だからキャンペーンやろう」「近所で大きなイベントがあるからチラシを配ろう」といった機動的な判断が必要です。毎回業者に相談していたら、チャンスを逃してしまいます。
誤解しないでいただきたいのは、「業者を使うな」と言っているわけではありません。大切なのは、「任せる」と「丸投げ」は違うということ。
何を目的に、何を依頼し、その成果をどう判断するか。これを自分で考えられる「マーケティング脳」を社内に持っておくこと。そうすれば、業者と対等なパートナーとして付き合えますし、必要なところだけ外注して、コストも抑えられます。
この講座を通じて、皆さんの中に「マーケティング脳」を育てていきます。それが、集客の不安から解放される一番の近道となります。
1-3. ワークに取り組もう
第1章ワーク「集客課題チェックシート」について
このワークは、「第1章 地域マーケティングの考え方を知る」で使用するワークシートです。
自分のビジネスの集客における現状と課題をありのまま書き出し、マーケティングの「仕組み化」が必要かどうかを実感するための第一歩として取り組みます。
ワークは5つのパートで構成されています。
まず「現状の確認」として、業種・サービス内容、商圏、現在行っている集客施策をすべて書き出します。
次に「3つの原則チェック」として、「届く(存在が知られているか)」「見つかる(検索・比較時に候補に上がるか)」「選ばれる(比較されたときに選ばれるか)」の各項目を5段階で自己評価し、具体的な課題を記入します。
続いて「失敗パターンの自己チェック」では、SNSが続かない・ホームページを放置している・流行りの施策に飛びつく・値引きに頼りがち・全部一人でやろうとするという5つの典型的な失敗に該当するかを確認します。
さらに「仕組み化の現状確認」で、定期的に行うと決まっている集客作業やスタッフとの共有ルール、外部委託の状況を整理します。最後に、第1章で一番印象に残ったことと、明日からすぐに変えられることを書き出します。
正解・不正解はなく、「できていない」と書くこと自体が課題を明確にする大切な第一歩です。このシートは講座を通じて何度も見返し、更新していくことをおすすめします。
【第1章ワーク】集客課題チェックシート.pdf
